2017年08月08日

笑う! 田舎暮らし 「こんな不器用な私でも」連載第一回 2007年 04月 01日

(コープ自然派Table タブル 2007年4月号)  

 大阪から家族で徳島県木頭村(現・那賀町)に移住して9年目になる。いわゆる私たちは、町を出て小さな村に暮らしている「Iターン」家族。当時それぞれ5歳、0歳3ヶ月だった娘たちも、中学1年生と小学2年生になった。村のじいやばぁにかわいがってもらい、すっかり「山の子」生活を満喫している。

 今、「スローライフ」や「田舎暮らし」に関する雑誌や記事が巷に溢れている。そこには衣・食・住を完璧に「自給自足」しているすごい人たちが登場し、また、染色や陶芸など自分の技術を活かして、ゆったりと田舎の時間を楽しんでいる人たちが、逆光に照らされ天然色系の調度品の中でかっこよく雑誌の表紙を飾っている。本当にすてきだと思う。 

 それに引き替え、特別な技術も芸術的なセンスも持ち合わせていない私たち。完全な自給自足を目指しているわけでもなく、農業でやっていこうという根性もない。とにかく暮らしていく上での必要性と、興味の赴くままに、村のじぃやばぁたちの暮らしを何でもかんでも見様見真似でやってきた。畑、保存食、炭焼き、小屋作り…不器用な私たちはいまだに失敗することのほうが多いし、やることなすこと遅れをとる。隣のばあちゃんが梅を漬けていたら、あわてて籠を引っさげて梅を採りに行く。やっと作ったタケノコの塩漬けもなかなか食卓にあがらず、その内また新鮮なタケノコの季節になってしまったときもある。我が家の「田舎暮らし」は一年中どたばたしていて大失敗と大失笑の連続、どう見ても雑誌のカラーページを飾るほど美しくなく、どちらかと言えばギャグ漫画のコーナーだ。

 でも今、この小さな山村での暮らしが楽しくてたまらないのだ。そう、笑える田舎暮らし。毎日何かに笑っている。それは自分たちの失敗だったり、村のじぃやばぁとの楽しい会話だったり、山の子どもたちの純朴さだったり。私たちは決してお手本になるような田舎暮らしではないけれど、不器用なりの楽しさをこの連載で少しでもお伝えできればと思っている。これから田舎暮らしを考えている人も、全く興味のない人も、どうか一緒に笑ってくださいませ。
posted by pon at 06:42| Comment(0) | 連載
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。